相談者7

こんにちは。今日はひとつ相談させてください。別れた前妻との間の長男Aのことなんです。

司法書士

どのようなことでお悩みですか?

相談者7

私は現在の妻Bとは再婚でして、妻Bとの間には長女Cがいます。悩みは、私の死後の遺産分けのことです。

 

 

相談者7

長男Aとは、離婚以来もう何十年も会っていません。私にとって家族とは、妻Bと長女Cだけなんです。私の死後、遺産は妻Bと長女Cだけにあげたいと思っています。

相談者のように離婚後あたらしい家族を持ち人生を再スタートさせた場合、現在の妻と子どもにのみ財産を残すことをのぞみ、別れた配偶者や別れた配偶者との間の子どもには財産を残すことをのぞまないケースもあります。

しかし、別れた配偶者は相談者の相続人にはなりませんが、別れた配偶者との間の子どもは、再婚後の配偶者・子どもとともに相続人となります。

相談者のケースでは、法定相続分は以下の通りです。

・妻B  4分の2

・長女C 4分の1

・長男A 4分の1

 

相談者7

何十年も会っていなくても、Aが私の実の子であることに変わりはないということですね・・・

司法書士

そのとおりです。ところで、遺言書は作ってありますか?

相談者7

いいえ。遺言書があるかないかで、どんな違いがあるのですか?

 

遺言書がない場合、相談者の遺産を分けるにあたってA・B・Cの3名で遺産分割協議をしなければなりません。

何十年も音信不通のAさんに対して、B・C側からアプローチし、相談者の遺産の分け方について話し合いを持ちかけるというのは、相当負担が大きいでしょう。

相談者の場合、遺言書の作成は必須です。

遺言書を作成し、全財産を妻B・長女Cに相続させるよう書き残しておけば、とりあえずはそのとおりに相続させることができます。

しかし、長男Aは遺留分を有していることに注意が必要です

 

遺留分ってなに?

 

全財産を妻B・長女Cに相続させる遺言は、長男Aの遺留分を侵害していますので、Aから遺留分相当額の請求があった場合、BCはこれに応じなければなりません。

最初から長男Aに対して遺留分相当額の財産を相続させる内容の遺言書を作っておくというのも、争いを回避するひとつの方法といえます。

ただし、遺留分は必ず請求されるとも限りませんし、請求できる期間に制限もあります。そこのところも踏まえてご検討ください。

 

相談者8

なるほど、参考になりました。

司法書士

今日のご相談をよいきっかけとして、是非遺言書の作成をなさってくださいね。遺言書作成はお早めがいいですよ。