「遺言書の種類と、それぞれの長所短所を知りたい」

「自筆証書遺言と公正証書遺言で迷っている」

このような方は是非今回の記事をお読みください。

 

こんにちは、相続に強い柏の司法書士です。

 

噂話で小耳にはさんだ近所の相続争い、テレビドラマで見た骨肉の後継ぎ問題、新聞やテレビで盛んに取り上げられる「終活」のすすめ・・・

きっかけは様々かと思いますが、

「そろそろ遺言かな」

と考え始める時期がどなたにも訪れます。この記事をご覧いただいているあなたもそうかも知れませんね。

焦る必要はありません。しかし、あまり先延ばしにするのも考えものです。早めにすべき理由については、下記の記事に詳しく書かせていただきましたので、是非ご参考になさってください。

遺言書作成を早めにすべき理由

 

今回の記事では、遺言書を作成するにあたってお役に立つよう遺言書の種類とそれぞれの特徴についてお話していきたいと思います。

遺言書の種類

遺言書の方式(=種類)は法律で厳格に定められています。この方式に従いませんと、せっかく書いた遺言書が最悪の場合無効になってしまうこともありますので、注意が必要です。

法律で定められた遺言書の方式は合計7種類(普通の方式による遺言が3種類、特別の方式による遺言が4種類)ですが、一般的に利用されてるのは次の2種類になります。

①自筆証書遺言

②公正証書遺言

それぞれについて、方式ごとにみていきましょう。

自筆証書遺言

おすすめしたい方

・遺言の内容を秘密にしたい

・なるべく早く作りたい

・なるべく費用を抑えたい

自筆証書遺言とは、その名の通り自筆の遺言です。

民法第968条第1項

自筆証書によって遺言をするには、遺言書が、その全文、日付及び氏名を自書に、これに印を押さなければならない。

とされています。証人は必要ありません。

最も簡単で、費用もかからず、早く書くことができるという点が長所として挙げられます。

自筆証書遺言の作成方法については以下の記事にも詳しく書いておりますのでご参考になさってください。

自筆証書遺言の作成方法とポイント

 

自筆証書遺言の短所としては、

・形式や内容に不備があり、遺言書自体が無効になってしまう恐れがある

・遺言者の意思能力の有無が争いになることがある(特に死の間際の遺言など)

・変造、偽造、紛失の恐れがある

・死後、発見されない恐れがある

・死後、家庭裁判所での検認手続きが必要※

(※2020年7月10日から施行される法務局での保管制度を利用すれば検認は不要)

といった点が挙げられるでしょう。これらの点については、司法書士などの専門家に事前にご相談いただくことでリスクを軽減することができます。

公正証書遺言

おすすめしたい方

・相続人同士で遺言書の有効性について争いが生じかねない

・偽造、変造、隠匿などがなされないか心配である

・身体的事情により自筆することが困難である

公正証書遺言は、遺言者が公証人の前で遺言の趣旨を口述し、公証人がそれを筆記することで作成します(公証役場まで直接行くことが難しい場合、公証人に対して出張を要請することもできますが、別途費用がかかります)。

公証人が遺言者の意思確認・本人確認をしっかりと行いますので、死後に遺言書の有効性が争われるという心配はほぼありません。

公正証書遺言の作成時は、2名以上の証人の立ち合いが必要とされています。以下の者は証人になれませんので注意が必要です。

民法第974条

次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。

1 未成年者

2 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族

3 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

要するに、遺言書に対して中立性・客観性を保てない立場の人を証人にたてることはできないということですね。もし適当な証人が見つからないという場合、司法書士などの専門家にご相談いただければ証人になることもできます。

公正証書遺言は、有効性が争われる恐れがほぼない、保管が確実である、死後の検認手続きが不要であり相続人の負担が減る、といったところが長所として挙げられるでしょう。

平成30年の民法改正により自筆証書遺言の利便性も増してきていますが、相続人間のトラブルの恐れがあるケースなどではやはり公正証書遺言の作成が望ましいといえます。

逆に、公正証書遺言の短所としては、

・費用がかかる

・公証人との打ち合わせに時間がかかる

・証人の確保が必要

・証人に遺言書の内容、存在を知られてしまう

といったところが挙げられます。

結局どっちがいいの?

自筆証書遺言・公正証書遺言それぞれに長所短所がありますが、後日のトラブルを回避するといいう意味では公正証書遺言の方が安心といえるでしょう。

ただ公正証書遺言は作成までに手間と時間がかかりますので、いったん自筆証書遺言を作成しておき、公正証書遺言についてはじっくりと取り組むという進め方もよろしいかと思います。

どちらを利用するべきかそれでも決めかねるという方は、司法書士等の専門家にご相談ください。お客様の状況・ニーズを把握し、最適なご提案をできるように一緒に考えさせていただきます

最後までお読みいただきありがとうございました。